Adobe Fireflyとは?
Adobe Fireflyは、Adobeが開発したクリエイティブAIツールです。
このツールは、画像の編集などクリエイティブな作業に役立つ様々な機能を提供しています。
現在は、ベータ版として、無料で試用することが出来ます。
しかし、ベータ版では、2023年8月18日現在、まだ4種類の機能しか使用できません。
Adobeは、今後もFireflyの機能を拡張していく予定だそうです
そんなAdobe Fireflyで現時点で使用できるの機能を使ってみた感想を数回に分けて書きます。
今回のブログ記事では、Adobe Fireflyの「テキストから画像生成」を使ってみた感想です。



Adobe Fireflyのテキストから画像生成
Adobe Fireflyのテキストから画像生成とは
Adobe Fireflyのテキストから画像生成は、テキストから画像を生成する機能です。
テキストを入力して生成をクリックすると、画像を生成してくれます。
これらは今、何かと話題になっているStableDiffusionなどと同じく、生成Aiイラストを作る機能です。
StableDiffusionなどの生成Aiイラストは、AIが生成したイラストの学習元に、他者の著作物を含まれている場合、その著作物の著作権侵害が発生する可能性があります。
その点、Adobe Fireflyは、AIの学習データとして「Adobe Stock」の著作権フリー素材や、著作権が失効しているパブリックドメインコンテンツを対象に収集し、これにより著作権や知的財産権の問題をクリアにしています(AI学習にクリエイターが素材を提供した場合、そのデータセットをもとに「Firefly」が生成した画像から得られる収益を、作者に還元する方法も検討しているそうです)。
そのため、かなり安心して使用できる機能です。
Adobe Fireflyの「テキストから画像生成」を実際に使ってみた
Adobe Fireflyが日本語に対応したので、日本語でテキストを入力して画像を生成することが出来るようになりました。
そこで「喫茶店でジュースを飲む女性」と入力して、画像生成をしてみました。
生成方法ですが、テキストの入力する欄に、以下のように喫茶店でジュースを飲む女性、と入力して生成をクリックする、と非常に簡単です。

それで結果ですが、以下の通りです。

うーん、日本人女性と書いているのに、日本人女性っぽくない画像が出ていたり、イマイチです。
納得いかないので更新をクリックして再生成をすることにしました。
結果がこれです。

今度は黒人女性が出てきました。
何度か更新をクリックして見ました。
それで納得できたのは以下の画像です。

現在、コンテンツタイプがアートになっているので写真にしてみました。
結果は以下の通りです。

黒人女性が出てきています。
何度か、更新して生成した画像は以下の通りです。

これはもしかして日本語で入力しているから、イマイチなのかなと思い、Adobeは海外の会社なので英語がいいのかな、思い、「Japanese woman drinking juice at a coffee shop」とDeepl翻訳で訳し、それで生成しました。

これで生成された画像が以下の通りです。

まぁ、このAdobe Fireflyは一回ではいいものは生成されないようなので、何度か更新してみました。
それで結果が以下の通りです。

どうやら、Adobe Fireflyは日本語に対応したといっても、英語でテキストを入力したほうがいいみたいです。
Adobe Fireflyは、気に入った生成された画像を基準に、他の画像生成することも可能
なお気に入った画像を基準に生成することも出来ます。
気に入った画像の左側にマウスポインターを置きます。

鉛筆マークが出るので、それをクリックします。すると似た画像を生成の項目が出てきます。それをクリックします。

以下の通り、かなりいい感じの画像が生成されます。

Adobe Fireflyで生成された画像は比率が変更できる
さて画像の比率は現在、正方形になっていますが、右側の縦横比をクリックすると4項目の画像の比率が選べます。

なお比率を変えると、更新が掛かってしまいます。つまり画像が再生成されるので画像が全て変わってしまいます。なので、それが気に入らない場合は、気に入る画像が生成されるまで、納得するまで更新してください。

Adobe Fireflyは、コンテンツタイプとスタイルを複数選択して使用することで、お好きな画像を生成できる
このAdobe Fireflyは、コンテンツタイプとスタイルを複数選択して使用することで、お好きな画像を生成できます。
私は、以下のように、コンテンツタイプをアートに、スタイルのテーマを、カートゥーン、ベクター風、デジタルアートにして画像を生成することにしました。

結果は以下の通りです。

実際にAdobe Fireflyの「テキストから画像生成」を使ってみた感想
Adobe Fireflyはお金がかかる
Adobe Fireflyですが、今回正式リリースとなり、「テキストから画像生成」を含めた生成AIを利用する際には与えられる「クレジット」を消費する形式になります。この「クレジット」、FireflyやAdobe Expressの無料版とサブスクリプションに課金しているユーザーで付与されるクレジットに違いがあります。
有料プランは「クレジット」を消費してしまった場合、生成スピードが遅くなるが使用は可能、ただ遅くて仕事に支障が出るなどの場合は、クレジットを追加で購入(2023年11月以降)することになります。無料ユーザーの場合、クレジット消費後は翌月まで使用は出来なくなりら、Adobe Expressの有料プラン(月額680円)を購入することで再び利用できるようになります。
正直、この生成AI…特にイラストは、必ずしも一回で自分の望むものが出るとは限らず、出ても一部はおかしな感じ(手など)なので、ガチャのように何度も生成をしなければならなく、「クレジット」は、結構消費してしまうという問題があります。
商業サイトや商業印刷などクリエイティブな世界ならお金を使って「クレジット」を購入、又はAdobe Expressの有料プラン購入してもいいと思いますが、そういう職種ではなく、普通の会社やお店で資料やチラシ、ポスターなどの作成にイラストを使いたい、という程度なら、むしろ生成AIではなく無料のストックイラスト又はストック写真のサイトで、素材をダウンロードした方がいいでしょう。これらのサイトは、すぐに目的にあったものが検索で簡単に見つかります。その方が、時間もお金もかかりません。
私がオススメする無料ストックイラストサイトは、私自身も投稿しているものになりますが、イラストAC、素材ラボ、イラストボックスです。



お金を払って使用する割には、目的のイラストがなかなか生成されなく、ようやくイメージのイラストが出来上がっても、よく見ると絵が破綻してるケースがあり、それを修正しないと使えものにならない(修正作業には画像加工ソフトを使いこなせているスキルがある人しか出来ません)、時間に追われる仕事をしている一般の仕事の人には、そんな時間は無駄だと思います。
無料のストックイラストサイトは、審査があり、現状の画像生成AIイラストのような破綻したものはありません。将来的には画像生成AIイラストの破綻はなくなるでしょう。ただそれはまだまだ時間がかかると思いますので、しっかりしたイラストを使いたいのなら、私は無料のストックイラストサイトを使ったほうがいいと思います。
私のAdobe Fireflyの「テキストから画像生成」の使い方
私自身は、このAdobe Fireflyの「テキストから画像生成」に関しては、生成すると自分では思いつかないものが現れるので、その中から複数枚準備して、それを参考にイラストを描き、無料のストックイラストサイトに投稿するという形式を取っています。
私自身、イラストは作品と思ったことはなく、資料やチラシ、ポスターの一部として使うパーツだと思っています。
そんな私が実際に使用してみて、Adobe Fireflyの「テキストから画像生成」が生成した画像は不自然なものが多くあり、そのまま資料やチラシ、ポスターのパーツとしては使用できないものが多いと思いました。
ただ人間イラストというパーツを作る人間として、Adobe Fireflyの「テキストから画像生成」が生成した画像は、絵としては破綻しているものもあるものの、自分では思いつかない構図やポーズがあり、それを参考に、一から自分の手で、自分の絵柄で描く…つまりAdobe Fireflyで生成された画像を参考程度にして、絵を描くのはありだと思いました。
実はイラストを書く際に時間がかかるのは、参考になるものを探すことだったりします。それがAdobe Fireflyの「テキストから画像生成」でイラストを生成すると、いくら破綻していても資料になります。通常の資料を探すより時間が省けます。
結論を書くと、私にとってのAdobe Fireflyの「テキストから画像生成」は、イラストを描くための資料を生成してくれるツール、ということになります。
生成AIイラストについて参考になる動画紹介
ネットなどではかなり批判を浴びる生成AIイラストですが、今後はどうなるかは正直わかりません。
YouTuberを見ると、肯定している人がいますが、その多くは、明らかに視聴回数を増やして収益化を狙っているタイプで、つい最近までブログが稼げるとか言ってた人だったりして、信用しないほうがいいです(中身も薄いですしネ)。また明らかにコンピュータを使いネットで儲けた人も肯定派がいますが、この人らは、極端な話、コンピュータのすることは全て正しいと思っているので(コンピュータが現在の財を作ってくれたからです)、聞いてて参考になりません。
批判的な人がいろいろ語ってますが、その多くはイラストレーターで、自分の仕事がなくなるという感情論だけで話をしているので、これまた聞くに値しません。新しい技術が現れて廃業に追い込まれた人なんてたくさんいます。私も30年ぐらい前になりますが、Macintoshの登場で、印刷業界にDTPが導入され、その結果、「版下屋」、「写植屋」、「製版屋」、「刷版屋」などがなくなったのを間近で見ています。そんな中で新しい技術を身に着けて乗り切った人、思い切って廃業して新しい世界に行った人がいるわけで、「自分の仕事がなくなる」なんて発想は正直甘いです。新しい技術が出てきた時に、将来どうするかを考えることが大切です。
そんな中、画像生成AIイラスト関連の動画で私が見る分には、漫画家であり参議院議員である赤松さん、AIの研究者だった【イラスト講座】たかさんの動画、作品は見たことはありませんがハルヒスキーさんの動画が参考になったので、リンクを貼っておくので見てください。
また、画像生成AIイラストの話になると、必ず出てくる著作権について、経済学から見た著作権を説明したゆっくりで学ぶ経済学さんのゆっくり動画が、実は著作権は著作者のためにあるものではなく、あくまでも文化の発展が目的であることを説明されています。
あとAdobe Fireflyですが、作ったAdobeの社員が期待ではなく、不安を覚えているもいるそうです。誰でも簡単にクリエイティブな作業になると、顧客であるデザイナーが減って、結果的に会社にマイナスになるという意見を言う社員がいるそうです。以下のサイトにこの記事を載せておきますので、参考に見てください。

私の意見としては、将来は分からないのだから、中立的な立場で、自分の範囲内で問題なく使えると思ったAIを使うのがいいのではないか、と思います。

