
PowerPointのグラフを効果的に使う
プレゼン資料では、グラフを使うことが多いと思います。
それは、グラフを使うメリットがあるからです。
グラフを使うことで、難しいデータを視覚的に伝えることが出来るからです。
しかし、伝えたい内容に対して、使うべきグラフにしないと、見ている人が分かりにくくなります。
グラフには、得意分野があるので、それを知ることが大切です。
そして、それをいかにプレゼン資料に効果的に使うかを知ることも大切です。
今回のブログ記事では、PowerPointのグラフの効果的な使い方について、図解を交えて解説します。


プレゼン資料を強化!PowerPointのグラフの効果的な使い方
ビジネスシーンで使われるグラフは、実は4種類しかない
PowerPointは、いろんなグラフが準備されています。
しかし、ビジネスシーンで使われるグラフは、実は4種類しかありません。
この4種類の特徴を知ることで、プレゼン資料で効果的にグラフを使うことが出来るようになります。
ここでは4種類のグラフについて説明します。
棒グラフ
棒グラフとは、棒の高さによって、 カテゴリーごとのデータを比較することが特徴のグラフです。
棒の高さが数値を表していて、高さの違いによって、どのカテゴリーのデータが多いのか、少ないのかが分かります。
棒の高さを一目で見比べられるため、直感的に理解しやすいグラフです。
ここで気をつけてほしいことは、縦軸の開始部分は0から始めることです。
縦軸の開始部分を例えば50などにしてしまうと、見ている人がなんで50を基準にしているのか分からないため、結果的に分かりにくいなります。
大抵の棒グラフは開示部分が0なので、見ている人にとってとして分かりやすいグラフになります。
月ごとの商品の売上など、数値の違いを比較すること場合に適したグラフです。
そのため、気温の推移、株価の変動、毎日の体重の変化など、 時間の経過による変化の流れや傾向を見せるなどには適していません。
数値の違いを、プレゼン資料で見せたい時に使用するのが棒グラフと思ってください。
以下が私が作成した棒グラフの例です。

横棒グラフ
横棒グラフとは、棒が横向きに伸びているグラフです。
ランキングや順位を伝えるのに適しているグラフです。
見ている人は、横に並んでいるより、上から下へ並んでいたほうが、順位やランキングを直感的に理解しやすいためです。
ただ、物事の推移を表すのには適していません。
縦の棒グラフは、データが右型上がりになっている、又は下がっているなど視覚的に分かりやすいのですが、横棒グラフはこの辺を表すのは分かりにくいため、データが増えてる減っているということを伝わるのには不向きです。
ランキングや順位を表すのに適していますが、注意すべきなのは、棒の長さがバラバラだと見ている人が分かりにくくなることです。
これを避けるために、横棒グラフでは、棒の長さを大きい順、又は小さい順に並べることが必要です。
ランキングや順位を表す場合に使用するのが横棒グラフと思ってください。
以下が私が作成した横棒グラフの例です。

折れ線グラフ
折れ線グラフは、データの変化を点と線で表したグラフのことです。
データの値を点で打ち、その点を線でつないでいるので、時系列で、どのように変化しているのかを伝えるのに適しています。
そのため、全体に対する割合を表す、数値の大小を直接比べる、 「A支社・B支社・C支社の売上を比べる」など、カテゴリごとの単純な比較を表すことには適していません。
以下が私が作成した折れ線グラフの例です。

折れ線グラフは、複数の折れ線を入れるの見にくくなるので、色や線のスタイルなどを見分けやすくする必要があります。
私としてが、折れ線グラフに関しては、複数の折れ線を入れないほうがいいと思っています。
円グラフ
円グラフとは、円を100%(全体)とし、項目ごとの割合を扇形の大きさで表したグラフで、全体に対する割合、構成をわかりやすく伝えるのが得意のグラフです。
棒グラフも円グラフの、折れ線グラフと異なり数量を面積で表しますが、円グラフは扇型に角度があるのが特徴です。
その角度によって、大まかな割合を表現できるので、棒グラフより割合の表現では視覚的なインパクトがあります。
以下が私が作成した円グラフの例です。

ただ0やマイナスの値を表現することは出来ません。
また全体の値が100%というのが大前提です。
多くの項目を入れると見にくくなるという弱点もあります。
そのため、項目はだいたい5つぐらいにして、細かい項目は「その他」などにしましょう。
3Dグラフは使わない
3Dグラフとは、簡単に言うと立体的なグラフのことです。
しかし、これは使うことはあまりおすすめしません。
その理由をこれから書きます。
以下の3Dグラフがあります。

このグラフを見て、どれが一番割合が多いのか?というと、WindowsとChromeOSが同じぐらいと思う人がいると思います。
しかし実は、これを以下の通常の円グラフにすると分かるのですが、実は圧倒的にChromeOSが割合が大きいのです。

3Dグラフは手前の項目が大きく見え、奥の項目が小さく見えてしまう性質があるのです。
そのため、今回の3Dグラフのように、WindowsとChromeOSが同じぐらいに見えてしまうのです。
これは見ている人に誤解を与えてしまいます。
なので、特に理由がある時以外は、使わないほうがいいでしょう。
グラフで伝えたいことを強調する
グラフでここを伝えたいという部分があると思います。
その時は、伝えたい部分をデザインで強調した方が、見ている人にも一目で伝わります。
例えば、以下の棒グラフで、2021年に最も売れたことを伝えたいとします。

そんな時は、吹き出しなどを入れれば、最も売れたことが強調することが出来ます。

以下の折れ線グラフで、最も売れたことを伝えたいとします。

そんな時は、上の部分に文字を入れると、最も売れたことが強調することが出来ます。

不要な部分を取り除いて、グラフをシンプルにする
グラフにはいろんな要素が入っています。
以下がその例です。

グラフタイトル、縦軸、目盛線、凡例などが入っています。
これらがあると、プレゼン資料のグラフとして、非常に見にくくなります。
これらはプレゼン資料にとっては不要なものです。
これらを取り除いた方が見やすくなります。
なので、削除したほうがいいです。
以下が削除した例です。

なお削除する方法ですが、以下の私が書いたブログ記事に載っていますので参考にしてください。

このブログ記事では、横棒グラフを例にしていますが、棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフでも同様な方法で行えば、グラフタイトル、縦軸、目盛線、凡例などを削除できます。
全ての項目に単位を書かない
グラフの項目に単位を全て書いてあると、くどくなります。
以下のグラフは、全ての項目に単位が書いてある例です。

グラフの項目の単位は1つあれば、見ている人は理解が出来ます。
それを単位を1つにした例です。

単位を1つにしても、単位は見ている人に伝わります。
見た目もスッキリするので、見やすくなります。
グラフとしてもスッキリします。

