CanvaのMagic Mediaでアイソメトリックイラストを生成する
アイソメトリックイラストとは
アイソメトリックイラストは、等角投影法と呼ばれる手法で描かれたイラストです。
アイソメトリックイラストは、3つの軸をそれぞれ120度の角度で回転させて投影する方法で、奥行き感を表現しながらも、立体的な形状をわかりやすく表現することができます。
具体的に書くと、人物、動物、風景、建物などの輪郭のみを線で描き、それを黒で塗りつぶしたイラストです。
アイソメトリックイラストの特徴としては以下のものが挙げられます。
- 奥行き、高さ、幅を全て同じ角度で投影するため、立体感が分かりやすく表現できる
- 独特の視点とシンプルな形状で、スタイリッシュで洗練された印象を与える
- 複雑な構造や空間を分かりやすく表現できるため、建築やインテリアなどの分野でよく用いられる
- 近年では、WebサイトやアプリのUIデザイン、ゲーム、アニメなど、幅広い分野で活用される
アイソメトリックイラストの使用例は、以下のようなものが挙げられます。
- Webデザイン: Webサイトやブログのデザインにアイソメトリックイラストを使うことで、視覚的に訴求力のあるデザインにすることができる
- プレゼンテーション: プレゼンテーション資料にアイソメトリックイラストを使うことで、情報を分かりやすく伝えることができる
- 印刷物: パンフレットやチラシなどの印刷物にアイソメトリックイラストを使うことで、目を引くデザインにすることができる
Canvaの画像生成AIであるMagic Mediaでは、アイソメトリックイラストを簡単に生成することが出来ます。今回のブログ記事では、CanvaのMagic Mediaという画像生成AIを使って、アイソメトリックイラストの生成の方法をご紹介します。
CanvaのMagic Mediaの使い方
まず最初にCanvaの画像生成AIのMagic Mediaの使い方の解説をします。
1.左側のアプリをクリック
左側のアプリをクリックします。
2.Magic Mediaをクリックする
下にスクロールすると、AIを活用が現れます。
その中にMagic Mediaというアイコンがありますので、クリックします。
これでMagic Mediaが使えるようになります。
CanvaのMagic Mediaでアイソメトリックイラストを生成する方法
Magic Mediaでアイソメトリックイラストを生成する方法ですが、以下の基本的なプロンプトを使います。
Simple vector style,isometric,生成したいもの
Canvaは日本でもプロンプトが描けますが、英語で描いた方が良い結果が出るようです。
英語が苦手な方は、翻訳サイトで生成したいものを英語にして下さい。
そのプロンプトを、生成するものを説明に入力します。
例えば、会議をするビジネスパーソンを生成したい場合は、英語で以下のプロンプトを入力します。
Simple vector style,isometric,Businesspersons in a meeting, white background
そして画像を生成をクリックします。
すると、左側に4枚、シルエットのイラストが生成されます。
使いたい画像があったら、それをクリックします。
すると、右側のページに画像が入ります。
あとは、その画像を拡大縮小したり移動したりします。
最後に生成したCanvaのMagic Mediaで生成したシルエット風イラストを数点お見せします。
<ヘアカットする女性>
Simple vector style,isometric,Woman getting a haircut
<冬をおしゃれにコーディネートする女性>
Simple vector style,isometric,Women who coordinate stylish winter
<ビル街でヒップホップダンスを踊る日本人の女の子>
Simple vector style,isometric,Japanese girl dancing hip hop dance in a built-up area
<パソコンでプログラミングをする女性>
Simple vector style,isometric,A woman programming on a computer
<会社案内をするビジネススーツを着た日本人女性>
Simple vector style,isometric,Japanese woman in business suit giving company information
CanvaのMagic Mediaは、便利なツールではありますが、そのまま使用することは避けた方が無難です。
Canvaは著作権についての見解を述べ、「Text to Image(画像生成AI)で生成されたデザインの著作権に関しては、まだ新しい技術であるため、どのような場合において著作権侵害になるのかは判断が難しい状態にあります。非常に複雑な問題で、簡単に回答できず、お住まいの国によっても著作権に対する対応が異なる場合があります。」と述べています。したがって、CanvaのMagic Mediaで生成したものを使用する際には、著作権侵害の可能性があります。特に商用利用や公開目的で使用する場合は、法的トラブルにつながるリスクがあります。
また、プロンプトに関しても注意が必要です。ユーザーが入力したデータはクラウド上で保管されるため、機密情報や個人情報を含めることは危険です。特に企業内での利用においては機密情報が漏れるリスクがあります。
絵を描ける人にとっては、Magic Mediaはアイデア出しツールとして、生成されたものを1から白紙に自分の絵柄で描くのがいいでしょう。絵を描けない人は、絵を描ける人に参考として絵を1から白紙に描いてもらう、または生成されたものを参考にしてCanvaの素材や画像検索で似たような絵のフリー素材を探すことがいいでしょう。このような使い方であれば、著作権の問題や機密情報の流出リスクを最小限に抑えることが出来るでしょう。
私の画像生成AIの考え
私にとっての画像生成AIはアイデア出しツール
私は実際に絵を描く人間です。そのため画像生成AIを使う場合は、アイデア出しツールとして使っています。
画像生成AIにプロンプトで生成したものの中で、構図など、自分には思いつかないものがあったりします。それをアイデアとして自分の絵に取り入れる、そんな使い方です。
絵を描くのに時間がかかるのは、アイデアを出すことなので、その時間を短縮できるメリットがあるため、私は画像生成AIをアイデア出しツールとして使ってます。
あくまでもアイデアを取り入れるだけの使用であり、絵自体は私自身の手で白紙から一から描いています。
なので、画像生成AIが生成したものをそのまま使うことはありません。
画像生成AIで生成をしたものをそのままを使わない理由
多くの画像生成AIは、その学習元に無断転載サイトにアップされている絵描きのイラストが含まれています。
これらの画像は無断転載なので、当然、著作者から許可を得ない状態で使用されていて、その数は膨大のようです。
そのようなシステムなので、生成された画像には、自分が知らないだけで、実は著作権がある画像と類似しているものがある可能性があります。そのため、これらをそのまま使うと、著作権侵害で訴えられる可能性があります(Canvaではその辺について「Text to Image(画像生成AI)で生成されたデザインの著作権に関しては、まだ新しい技術であるため、どのような場合において著作権侵害になるのかは判断が難しい状態にあります。非常に複雑な問題で、簡単に回答できず、お住まいの国によっても著作権に対する対応が異なる場合があります。」としており、著作権侵害の可能性がある場合があることを書いています)。
Adobe Fiteflyのようにそのようなサイトから学習してませんとうたっている画像生成AIもありますが、学習元のAdobe Stockには無断転載されたものが含まれていたりするので、安心して使用するのは危険です。
あとはこれは画像生成AIに限ったことでなく、生成AI全体の問題として、情報漏洩の可能性があります。
入力したプロンプトは、一旦はサーバーに保管されます。その時にAIは進化のために学習するのですが、その時に、第三者に情報を盗まれる可能性があります。なので、会社等の重要な情報をプロンプトに書くと、それが漏洩する可能性があります。
まだ安心して使えるシステムになってなく、これを商用利用可能としてサービス提供している背景には、今、パソコン業界でビックビジネスになるものが久々に出てきたから、それで稼ごうという苦しい台所事情を私は見る気がします。
それが先走ってしまい、企業の利益第一で、実際にはユーザーが安心して使えるシステムになっていません。
以上の観点から、自分の身を守るために、私は画像生成AIが生成したものは使わないのです。
絵を描けない人が画像生成AIを使う場合
私が画像生成AIをアイデア出しツールとして使用できるのは、私自身が絵を描くことができるからです。
しかし、絵を描ける人は限られています。絵を描けない人は多くいます。
そんな絵を描けない人が、画像生成AIを使う場合、以下のような方法があると思います。
単なるエンタメとして、個人だけで楽しむ程度似使う場合です。それをSNSなどのメディアに投稿しないのなら、何の問題も発生しないでしょう。
デザイナーが自分のイメージの見本として生成し、それを見本にとしてプロの絵描きに渡して、一から描いてもらうという方法です。画像生成AIが生成したものを使用することはないので、これも何の問題も発生しないでしょう。
ビジネスなどで絵が必要となった場合に、使いたいイメージのものを生成し、それを元にしてそれに似たフリー素材を検索して探して使う方法です。これも画像生成AIが生成したものをそのまま使用しないので、何の問題も発生しないでしょう。
画像生成AIは新しい技術で、権利問題など法整備が整っていないため、現時点ではそのまま使うのは避けた方がいいでしょう。
画像生成AIを紹介するブログや動画は信頼しない
なお、ブログや動画などで、画像生成AIの使い方を紹介しているものがあります。しかしこれら制作者の多くは、絵を描く能力がなく単なる遊び感覚で紹介している、又は画像生成AIを使ってお金儲けをしようという、単なる情報商材として作っています。物作りのプロではないため、物を作る上で必要な権利問題の知識がないため、それらに言及していません。なので、その手のブログや動画を信頼して見るのは危険なので避けたほうがいいでしょう。