動画生成AIのSoraで居酒屋さんのメニューを作れるか？
生成AIのChatGPT及び動画生成AIのSoraに4o image generationという画像生成技術が搭載されました。
この4o image generationは、文字で書いたプロンプト（テキスト）から画像を作ることができますが、今まで出来なかった文字入りのチラシやバナー、プレゼン資料などに代表されるデザインが生成できるようになりました。
このことから、AI系インフルエンサーが、ブログや動画、SNSなどで、そのことを紹介しています。
それで私も関心を持って、それらを見ました。
ただ作られるものがシンプルなものばかりで、わざわざこれを生成しなくても、Canvaなどで十分では？と正直思いました。
ただ、よく見てみると、4o image generationの文字入りのデザイン生成を紹介するAIインフルエンサーが、デザインに関して素人…というか、実際に仕事で作ったことがないような人なのがわかりました。
だから、シンプルなものしか生成できないのか？と思いました。
だから見てて、信用できないな、と思いました。
その反面、4o image generationはこの程度の生成しか本当に出来ないのかな？って思いました。
それで私は、以前はデザインに関わる仕事をしていたので、4o image generationは、彼らが作るような生成物ではない、複雑なものも生成できるのではないか、と思い、いろいろと試すことにしました。
結論から言うと、4o image generationは、複雑な文字入りのデザインの完成品は作るのは、現状は困難です。
しかし、見本というかアイデアとしてのものは、生成することは可能です。
言葉を変えれば、文字入りのデザインの見本というかアイデアを生成してくれるアシスタントになります。
そこで、このカテゴリーでは、私が試してみた文字入りのデザインの生成の方法をご紹介しています。
今回は、私の先輩が飲み屋さんを経営しているので、それなら4o image generationで居酒屋さんのメニューを作ってみようかな、と思いました。
なお、このブログカテゴリーでは、ChatGPTではなく、動画生成のSoraを使います。
理由は、残念ながらChatGPTでは、サイズが指示しても異なったものを生成してしまうことがあり、満足なものが作れないからです。
例えば横長のサイズを頼んでいるのに、真四角で生成などするのです。
その点、Soraの場合は、横長（3:2）、真四角（1:1）、縦長（2：3）のアスペクト比を指定できるので、サイズがChatGPTのように異なって生成されるということはありません。
それがSoraを使う理由です。
Soraは、枚数制限はありますが、無料プランでも使用できます。
私は、たくさん画像を生成できるChatGPT Plusを、結果的に1ヶ月使用して、そんなに使わないなと思ったのでプランを解約し、無料プランを使っています。
なので、このブログ記事を見ていて興味のある人は、ChatGPTやSoraを使ったことないけど試たい方がいらっしゃると思いますが、無料でも生成枚数は制限ありますが使用できるので、ぜひとも試してみてください。
動画生成AIのSoraで居酒屋さんのメニューを作ってみた
プロンプトを入力し、横長の居酒屋さんのメニューを作ってみる
最初にプロンプトの入力欄に改行して、プロンプトを入力します。
今回は、横長のサイズを2枚、生成してみたいと思います。
その設定は方法は、以下の私のブログ記事で、書いてありますので、それを参考にしてください。
プロンプトですが、以下のYAML形式のテンプレートを入力します。
赤文字の部分にメニューの内容を入力します。
title: メニューのタイトル
subtitle: メニューのサブタイトル
sections:
– name: 料理のカテゴリー
items:
– name: 料理名
price:価格
photo:メニュー表に使用する写真
notes: 補足
theme: ◯◯◯風というスタイル
font_style: メニューに使用するフォントのスタイル
例として、横長の居酒屋のメニューを作るプロンプトは、以下のようにしました。
title: オススメメニュー
subtitle: 当店オリジナル
sections:
- name: 一品料理
items:
- name: 枝豆
price: 380円
- name: 冷やっこ
price: 380円
- name: 厚焼き玉子
price: 380円
- name: きゅうり一本漬け
price: 380円
- name: キムチ
price: 380円
photo: 冷やっこ
- name: 焼き物
items:
- name: ひとくちぎょうざ
price: 500円
- name: 焼き明太子
price: 500円
- name: ホッケ焼き
price: 500円
- name: チーズ春巻き
price: 500円
- name: 豚のキムチ炒め
price: 500円
photo: ホッケ焼き
- name: 刺し身
items:
- name: 本日の刺し盛り
price: 500円
- name: 鰹のたたき
price: 500円
- name: ゴマ鯖
price: 500円
- name: ぶり
price: 500円
- name: サーモン
price: 500円
photo: 本日の刺し盛り
notes: "※表示価格はすべて税込です。"
theme: 和風
font_style: 手書き風または筆文字風これを、プロンプトの入力欄に入力し、右側にある↑をクリックします。
すると、以下のような画像を生成してくれます。
なお私は現在、無料プランを使用していますが、何回まで無料で画像生成を出来るのかを試す意味で、生成を続けましたが、今回は12回は出来ました（似たようなものばかり生成されるため、たくさん生成する意味がないので、これで止めました）が、以前試したら6回程度で生成ができなくなったりしたので、日によって異なるみたいです。
Soraで生成したデザインは、完成品としては使用できないが、見本というかアイデアとして十分使えるレベル
生成されたものを見ると、金額がおかしかったり、価格が欠けたり、指定した料理を全て表示しないなどの部分があったりするのが分かると思います。
全てがプロンプトの指示通りに生成はしてくれるわけではないということですが、居酒屋さんのメニューは生成してくれることは分かると思います。
個人的に、プロンプトというテキストだけで、居酒屋さんのメニューを生成してくれるのは素直にビックリです。
ただ、似たようなものばかり生成する点が気にはなりました（今回使用したプロンプトが関係しているのかもしれません）。
さて、生成された居酒屋さんのメニューですが、これを完成品としてそのまま使うのは、見れば分かると思いますが、正直厳しいの一言です。
生成しました程度の出来で、お客様にはとても見にくいものに感じました。
ただ、その生成された居酒屋さんのメニューですが、メニューの見本、アイデアとしては、使えるレベルだとは思いました。
これを参考にCanvaなどでデザインを作ればいいと思います。
生成AIは、「人の仕事を奪う」とかAI系インフルエンサーは煽りますが、実際は仕事を奪うのではなく、人の仕事を効率化させるために手助けをしてくれるツールです。
文字入りのデザインを作る際に大変なのは、どのようなデザインにするかを考えることです。
その見本というかアイデアを生成してくれれば、考える時間は短縮されます。
だから見本というかアイデアだけでも生成してれば、役目は十分に果たしていると思います。
Soraで生成された見本というかアイデアを元にして、居酒屋さんのメニューを作ればいいのです。
その生成された見本というかアイデアを元に、Canvaなどのデザイン制作ツールや、PowerPoint、Adobe IllustratorやInkscapeといったデザインを作ることが出来るドローソフトなどで完成させるのがいいと思うのです。
というか、Soraのデザインは1枚の画像でしかなく、多くの人がこれをテンプレートとして、必要な部分を直したりすることが出来ないので、Canvaなどのデザイン制作ツールや、PowerPoint、Adobe IllustratorやInkscapeといったデザインを作ることが出来るドローソフトなどでテンプレートとして作った方が、誰もが修正をすることが出来るから、そうした方がいいと思うのです。
以下のSoraが生成してくれた居酒屋さんのメニューを見本に、私はCanvaで完成させることにしました。
以下が、Soraで生成したもの参考に、Canvaで1から完成させた居酒屋さんのメニューです。
Soraで生成されたものは、完成品として使えるレベルではありませんが、これを見本というかアイデアとすれば、これを元に完成品のデザインを作ることは可能、つまりSoraの画像生成はアイデア出しツールとして使えると感じました。
SoraよりCanvaの方がいいものが作れる
Soraで生成された居酒屋さんのメニューは、見本というかアイデアとしては十分に使えるけど、完成品としては使えない感じでした。
Soraではなく、Canvaのみで作ってみると、どうなるでしょうか。
Canvaで、居酒屋メニューと入力します。
すると、これだけのメニューのテンプレートが出てきます。
しかも、いろんなタイプのテンプレートが出てきます。
これだけのものをSoraでは生成することは現状は出来ません。
そんなテンプレートの中から、数点チョイスして、それを参考に1からデザインを完成させるだけです。
そんなことを言われても、Canvaで数点のテンプレートを参考にして1からデザインを作るのは難しそう、と思う方もいると思います。
そんな方は私が書いた「【Canvaの使い方】Canvaで、１からデザインを作る方法」というブログ記事を参考にしてください。
そんなに難しくはありません。
以下が実際にCanvaのみで作った居酒屋さんのメニューです。
▲イラストは私がイラストボックスで発表しているフリー素材を、写真はCanvaの素材を使用しました。
Canvaなどでもデザイン作成に慣れている人でしたら、Soraが生成されたものを見本に、Canvaで1から作るより、Canvaだけで作ったほうが早いと思いました。
Soraのデザインの画像生成は、見本というかアイデアとして使える
今回のブログ記事では、実際にSoraで居酒屋のメニューを作ってみました。
私の感想としては、プロンプトというテキストだけで居酒屋のメニューが生成できるのはすごいな、と思いました。
しかし、居酒屋のメニューのような複雑なものになると、AIで系インフルエンサーのブログやSNSや動画で紹介されている、文字入りのチラシやバナー、プレゼン資料などに代表されるシンプルなデザインのように上手くはいかなく、完成品を生成することは困難であると思いました。
しかし、見本と言うかアイデアとしては見れば、十分なものは生成してくれていると思います。
なので、Soraで生成された見本と言うかアイデアを元に、完成品に仕上げることが必要だと思いました。
もし、仕事などで完成品のデザインを作りたい場合は、Soraを使うより、Canva又は、似たようなWebツールであるAdobe Express、MiriCanvasで、テンプレートを使用して作ったほうがいいと思いました。
Canvaなどは、テンプレートをカスタマイズすることで素人でも完成度が高いデザインが作ることが出来る、それがコンセプトなので、Soraの画像生成よりいいものは確実に作ることが出来るからです。
Soraで生成されたものは1枚の画像でしかないため、他の人が修正をするには手間がかかりますが、Canvaなどのデザイン制作ツールは、基本的にオフィス スイート (またはオフィスソフト) が使えれば、誰でも修正することが出来ます。
Canvaなどで作る方が、後々の仕事のことを考えたら、誰でも修正作業を行えるため、本当の意味で作業の効率化が図れます。
しかし、時間がなくアイデアが浮かばないという時は、Soraの画像生成で見本というかアイデアを数点生成し、これを見ながらCanvaなどで、1から制作していく…、これはいい使い方だと思います。
デザインのアイデアを出すのは非常に難しいで時間がかかるのですが、Soraではプロンプトというテキストのみで居酒屋のメニューの見本というかアイデアを生成できます。
見本というかアイデアだけでも生成してくれれば、デザインのアイデアを出す時間は短縮出来ます。
短縮された時間を、完成品を作る時間に当てることが出来るため、いい物を作る作業に集中できますし、完成品を作る時間は短縮出来ます。
よく、生成AIは人間の仕事を奪うとかいいますが、MicrosoftがCopilot（副操縦士）であると明言しているように、人間の作業を効率的にしてくれるためのツールでしかありません。
だから、Soraで見本というかアイデアを生成してもらうアシスタントとして使い、これを元に最終的に人間がデザインを仕上げるのがいいと思いました。
居酒屋さんのメニューなどは、やはりお店側が来るお客様に合う雰囲気だったりを反映させないといけませんし、メニューなどもお店の雰囲気にあっていて見やすいものにしなければなりません。
これを最も知っているのは人間です。
Soraに雰囲気をプロンプトというテキストで伝えても、その辺は人間のようには生成することは出来ません。
この辺は、アシスタントであるSoraの仕事ではなく、人間が行うべき作業です。
今回、居酒屋のメニューを生成してみましたが、Soraは見本と言うかアイデアとして使えるものを生成してくれており、それを元に作れば、お店のイメージに合うものを完成させることは出来ます。。
Soraの画像生成で居酒屋さんのメニューを生成する場合は、見本というかアイデアを求めて生成してもらい、その生成物を元にCanvaなどで完成させる、それもいいと思います。
今回は、居酒屋メニューをSoraで生成しましたが、見本というかアイデアとして使える、そう思いました。
